2008年2月1日をもって、Netscapeを冠したブラウザ(だけ?)の開発・サポートが終了するそうだ。
webブラウザとして一時代を築き、多くの者をwwwの世界へいざなってきたであろう同ソフト。また一つの時代が終わった、と思うと感慨深い。
Netscape Navigator から Netscape Communicator とあれもこれもを内包しようとした頃から舵取りに失敗したのだろうか。奇しくも、その頃のアプリケーションアイコンは船の操舵輪であった。
確かにOSにバンドルされたIEとの勝負では分が悪かったのかも知れない。Netscape自身も実質無料でブラウザを提供していたが、インターネットブームに乗っかって増えた多くのPC初心者にとって、何もしなくても使えるIEは例えそれが優れた製品でなかったとしても使わざるを得ないのだろうし、IEではなく別のブラウザが標準だったならきっとその別のブラウザがシェアを増やしたんだと思う。
多くの人にとって、車を運転するのにエンジンが動く理屈までを知る必要がないように、インターネットの理屈を知る必要もなければ、ブラウザが何だろうという事も関係ないのだ。それがコモディティ化というものなんだろうな、と実感させられるNetscapeの終焉であった。