筆2000の住所録データベース(Accsess MDB)のパスワード

何を今更、「2000」を冠したソフトの事で手間が掛かるとは思っていなかった。が、よくよく考えるともう8年も前のソフトなんだな、と感慨にふけってみたり。

で。既にだいぶ遅くはあるが、古い友人に年賀状(eメールではなく、郵政メール)を出そうと思い(しかしその友人からしばらく年賀状は来ていない)、しかし住所を書こうにも、かつての年賀状もしまいこんでしまい、ぱっと出てきそうにはない。

以前、年賀状を印刷するのにどこかで買った(コンビニだったか?)やっすいソフトがインストールされてたよなぁ、とディレクトリを探すとあったあった。それが筆2000。

しかし。

実行してもエラーが表示され起動しない。ソフトによっては起動するものもあるが、インストール時にレジストリやらその他の所にデータを登録するタイプのソフトだと起動しない事が多い。このOSになってからインストールした訳ではないのでまぁ仕方ない。エラーメッセージからするとJetデータベース関連のようだ。今さらDAO/Jetデータベースだの、セットアップCDを探すだの、それはそれで手間だ。

ディレクトリを下ると。独自形式の住所録以外に *.mdb ファイルがあるじゃないか! ソフトは起動しなくとも mdbファイルが開ければいいや、と思ったら。「パスワードを入力してください」というつれないメッセージボックスが。ここで手詰まりか…。

開発元は株式会社オルセン。URLはhttp://www.orsen.co.jp/だろうと予想して入力。DNSエラー。whoisで調べてもGoogle先生に尋ねても、もはや存在しないドメインのようだ。仕方ない、The Wayback Machineに乗ろう。

2002年12月23日付けのアーカイブが最終となっている。2008年の今、Googleキャッシュに残っている筈も無し、か…。それでも、サポートページを確認してみる。当然ながら、この製品がサポートしているOSの古い事古い事。まぁしゃーないわな…。

となかばあきらめつつ、それでもなんとかデータを拾いたい、と筆まめでインポートしようとしてみたりする。そもそもインポート対象アプリケーションにもなっていないし(ネイティブな住所録データ?の拡張子はcta? ctd?)、mdbをインポートしようにも「パスワードを入力してください」と。

ソフトが起動しないなら(今更起動する環境を構築するのも嫌だ)、mdbファイルをなんとかするしかない!とパスワード解析ソフトが無いかと探すが、有償の製品ばかり。ぶっちゃけ住所なんぞは電話して聞けばわかるものだ(なかなか聞くに聞けないが…)。その手の製品に金をくれてやるつもりは毛頭ない。

パスワード自体は自分で設定した記憶は(既に8年前の事とはいえ)無い。という事は筆2000自体がこのmdbファイルを開く際にもパスワードを使用している筈だ。…。取り敢えずはありきたりだがソフト本体を覗いてみよう。

通常、パスワードの類は平文で記述をしたりしないのだが、暗号化して記述をする場合、複合化の処理ルーチンを用意しないとならないため、それほど重要なパスワードでない場合、平文で記述されている場合も多い。だが、これは社内アプリや身内のソフトではない。曲がりなりにも製品として販売されていたものだ。仮にソフト内に記述されていたとしても暗号化されていて簡単にはわからないだろう、と諦めムードで覗き見開始。

出力文字列データやSQLクエリが並んでいるあたりを重点的に探してみる。意味がなさそうでありそうなデータ…。pwdという文字列がある少し手前にMOHA205なる、電車の型式番号風の文字列を発見。まずはそいつをデータベースパスワードとして試してみる。

… … …。

一発正解ってのもどうなのよ…。

そういう訳で、筆2000の*.mdbファイルのパスワードは MOHA205 なのであった。もっともこれが誰かの役に立つかと言えば、もはや立つ事もないのだろうが。

※開発元が既に存在しないようなのでパスワードを公開しております。

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